坐骨神経痛セルフチェック|痺れ・痛みの見極め方

坐骨神経痛 セルフチェック

お尻から太もも裏、ふくらはぎ、足先へ「ビリッ」と走る痛みやしびれ。これが続くと、坐骨神経痛かもしれないと不安になりますよね。

ここでは、自宅でできる安全なセルフチェック方法と、「坐骨神経痛っぽい症状」の見分け方、そして無理をしないための注意点を整理します。セルフチェックは診断ではありませんが、受診や相談の際に状況を説明しやすくなるので役に立ちます。

坐骨神経痛は「症状の呼び名」です

坐骨神経痛は、坐骨神経の通り道(腰からお尻、脚の後ろ側)に沿って起こる痛み・しびれの総称です。原因としては腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、梨状筋(お尻の筋肉)周囲での絞扼などが代表的で、同じ「坐骨神経痛」でも背景は人により違います。

だからこそ、セルフチェックでは「どこに」「どんな感じで」「どの動きで」出るかを丁寧に見ていくのがコツです。

痛み・しびれの出方で見えてくる“らしさ”

坐骨神経痛の典型は、片側のお尻から脚へ広がる放散痛です。腰だけが痛い、背中だけが張る、といった筋肉由来の痛みとは様子が変わります。

感覚の表現も、神経が関係する時は独特になりやすいです。思い当たるものがあるか、次を目安にしてください。

  • 片側だけに出る
  • お尻から太もも裏にかけて広がる
  • ふくらはぎや足先まで降りていく
  • 焼けるような痛み
  • 電気が走るような痛み
  • チクチクするしびれ

セルフチェック前に守りたい安全ルール

チェックは「痛みを作る」ためではなく、「出方を確認する」ために行います。強い痛みを我慢して続けると、刺激が過剰になって悪化することがあります。

床で行う場合はマットなど滑りにくい場所で、立位や片足立ちは必ず壁や椅子に手を添えられる環境で行ってください。スマートフォンで動きや姿勢を撮影しておくと、あとで説明しやすくなります。

  • 中止の目安: 痛みが鋭く増える、しびれが一気に強まる、恐怖感がある
  • 姿勢: 呼吸を止めない、反動をつけない、左右を比べる
  • 強さ: 「突っ張る」手前まで、痛みは3割程度までに抑える

自宅でできるセルフチェック(基本の3系統)

セルフチェックは、神経が引っ張られた時に症状が再現されるか、姿勢で変化するか、左右差があるかを見ます。次の流れで行うと整理しやすいです。

  1. SLRテスト(仰向けで脚上げ)
    仰向けで片脚の膝を伸ばしたまま、ゆっくり脚を持ち上げます。お尻から太もも裏、ふくらはぎにかけて痛みやしびれが出たら記録します。角度を競う必要はありません。途中で症状が出たらそこで止めます。

  2. スランプテスト(座って背中を丸め、膝伸ばし)
    椅子に浅く座り、背中を丸めて前かがみになり、片脚の膝をゆっくり伸ばします。症状が強まるかを確認します。首を下げる動きまで加えると刺激が増えるため、まずは膝伸ばしまでで十分です。

  3. 前屈と後屈での変化(痛みのスイッチ確認)
    立ったまま、上体をゆっくり前に倒す(前屈)と、軽く反らす(後屈)を比べます。どちらで脚のしびれが増えるか、逆に楽になるかをメモします。

同じ検査でも、その日の体調や時間帯で出方が変わることがあります。できれば「朝」「日中」「夜」で傾向が似ているかも見ておくと役立ちます。

結果の読み取りは「分布」と「動作の組み合わせ」で考える

坐骨神経痛らしさは、痛みの地図と動きの関係に出ます。腰の筋肉痛は「腰に限局」が多い一方、坐骨神経痛は「脚へ降りる」が目立ちます。

また、血流の問題(下肢の血行障害)では、歩くと徐々に痛くなって休むと改善する傾向があり、姿勢での変化は神経由来ほどはっきりしないことがあります。もちろん例外はあるので、あくまで目安です。

見るポイント 坐骨神経痛が疑われやすいパターン 別の可能性も考えるヒント
痛み・しびれの場所 片側のお尻から太もも裏、ふくらはぎ、足へ放散 腰だけ、股関節だけ、膝だけに限局
痛みの質 ビリビリ、焼ける、電撃的、刺すような鋭さ 鈍い筋肉痛、押すと局所が痛いだけ
動作での変化 脚を伸ばす、腰を反らすなどで増えることがある 歩行で徐々に増えて休むと消える、など
左右差 片側が目立つことが多い 両側同時に広がる、全身症状を伴う

チェックで陽性らしい反応が複数そろうほど、神経が関係している可能性は上がります。ただし「原因が何か」は、セルフチェックだけでは決められません。

やりがちな注意点:強く伸ばすほど良いわけではありません

坐骨神経痛っぽい時期に、痛いのを我慢してストレッチを強くかけると、神経への牽引刺激が増えて悪化することがあります。特に、SLRのような姿勢は神経を伸ばしやすいので、反動をつけたり、痛みの出る角度を超えて押し込んだりは避けてください。

「硬いから伸ばす」は筋肉には当てはまることがありますが、神経は別物です。神経の回復には、刺激の量をコントロールする発想が大切になります。

すぐに医療機関へ連絡したいサイン

次のような症状がある場合、セルフチェックは中止して、早めに整形外科などへ連絡してください。緊急性の高い状態が含まれます。

  • 排尿・排便の異常: 出にくい、漏れる、会陰部の感覚が鈍い
  • 急な筋力低下: つま先が上がらない、片足だけ明らかに力が入らない
  • 強い悪化や発熱: 痛みが急激に跳ね上がる、熱っぽさを伴う
  • 歩行が難しい: しびれで足が出ない、転びそうになる頻度が増える

「2週間以上続く」「生活に支障が出ている」「夜も痛くて眠れない」なども、我慢せず相談の目安になります。

相談先の選び方と、施術でできるサポート

診断(原因の特定)は医療機関の役割で、必要に応じて画像検査や神経学的検査が行われます。セルフチェックのメモは、そのときの説明材料としてとても有用です。「いつから」「どこが」「どの動きで」「どの範囲まで」を簡単にまとめて持参するとスムーズです。

一方で、坐骨神経痛の背景には、腰椎や骨盤まわりの動きのクセ、筋肉の過緊張、姿勢や生活動作の積み重ねが関係していることも多くみられます。そうした部分は、手技療法や身体の調整、日常動作の工夫で負担を減らしていく余地があります。

町田まつもと治療院では、国家資格(あん摩・指圧・マッサージ師)に基づく手技と、脊椎・骨盤調整を組み合わせた長生療術で、痛みの出方と身体の状態を丁寧に確認しながら、無理のない施術を1対1で行っています。完全予約制のため、周りを気にせず相談しやすい環境です。

セルフチェックで「神経っぽい」と感じた時ほど、刺激量の調整や、体の使い方の見直しが大切になります。記録したメモをもとに、今の段階で何を控え、何をしてよいかを一緒に整理していくと安心です。